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セメント業界の動向と展望

(2023/09/28更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■セメント製造業の業績動向
■セメント二次製品製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図


■業界の概要

セメント需要、ピーク時から縮小傾向続く

セメント国内需要(官需+民需)は、1990年度の8,628万6,000トンをピークに、リーマン・ショックや民主党政権による公共事業予算の削減などを経て、2022年度は前年度比1.6%減の3,727トンと4年連続で減少、1990年度のピークからは6割近く減少している(「セメント協会」推計)。

セメント主原料の石灰石は国内自給率100%だが、焼成に用いられる石炭を輸入に頼るため、石炭価格が収益に影響を及ぼす。二酸化炭素排出量の多い石炭への依存度を減らすために廃プラスチックを利用するなど、環境に配慮した取り組みを推進している。


■市場の動向と展望

2021年度の市場動向

国内販売量は3年連続で減少も、輸出は増加傾向

セメント協会「セメント需給実績」によると、2021年度のセメント生産量は5,574万1,000トン(前年度比0.6%減)、販売量(国内+輸出)は4,935万6,000トン(同0.8%減)となった。

販売量のうち、国内は建設コスト上昇や人手不足による工事の長期化などが影響し、3年連続で減少した。一方、輸出は3年連続で増加、2年連続で1,100万トンを超えた。

2022年度の市場動向

国内販売は官公需不振により減少が続く、輸出は大幅減

セメント協会「セメント需給実績」によると、2022年度のセメント生産量は5,148万2,000トン(前年度比7.6%減)、販売量(国内+輸出)は4,540万2,000トン(同8.0%減)と減少した。

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