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住宅設備機器業界の動向と展望

(2026/08/31更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■住宅設備機器製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図

■業界の概要

技術革新を目的とした経営統合や提携により、大手の寡占化傾向

住宅設備機器業は、住宅で使用するキッチンやバス、トイレ、給湯器、窓、ドアなど設備機器の製造、販売、施工を行う。これらの機器は、日常生活を支える基本的なインフラであると同時に、住宅の機能性や快適性を向上させる役目を担う。

需要は、新築住宅への採用と既存住宅のリフォーム・交換に大別される。新築向けは住宅着工、住宅種別、延べ床面積、建築費などの影響を受ける。一方、リフォーム向けは住宅ストックの経年、設備の故障・老朽化、家族構成の変化、省エネ・バリアフリー需要などに影響される。

また住宅設備機器は、消費者にとって高価であるため、製品の性能だけでなく品質保証やアフターサービスも重視される。そのためメーカー各社は、信頼性の高い製品を提供するのと同時に、多様化するニーズに対応した製品展開や顧客満足度を高めるサービス提供にも注力している。

近年ではデザイン性の進化に加え、省エネ性能や断熱性、IoT対応などの技術革新が進んでいる。そのような中、シナジー効果の創出や開発スピード、商品力強化を目的とした経営統合や提携が進み、LIXIL、TOTO、YKK AP、三協立山など大手企業による業界の寡占化傾向が強まっている。

構造的課題を抱えるも、規制強化や政府支援事業に期待

構造的な課題として、資材・エネルギー・物流・労務費の上昇、施工人材の不足などが挙げられる。加えて、2026年には中東情勢の緊迫化やホルムズ海峡周辺の通航制限などを背景に、原油・石油化学原料、樹脂、アルミニウムの国際物流への影響が発生し、住宅設備機器メーカーの供給網リスクが顕在化した。

LIXILは、樹脂など石油由来原材料の供給制限、アルミニウム等の素材コスト上昇、物流・生産コスト上昇により、生産活動への影響が発生。TOTOも、原油・ナフサをはじめとする石油化学基礎原料の供給環境が急速に悪化し、一時的な受注見合わせを実施した。

一方、2025年4月以降に着工する住宅には省エネ基準への適合が義務付けられており、2030年までには新築住宅の基準をZEH(ゼッチ:Net Zero Energy House)水準へ引き上げる方針が示されている。 このような規制強化や「住宅省エネキャンペーン」などの政府支援事業が、高断熱窓、高効率給湯、節水設備などの高性能化を促進するだけでなく、住宅ストックの更新、高齢者・子育て世帯向け改修、節水・省エネ製品の普及などにもつながり、市場活性化を後押しすると期待されている。

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