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牛乳・乳製品業界の動向と展望

(2025/09/30更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■牛乳・乳製品製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ

■業界の概要

多様な乳製品の元となる生乳

牛乳・乳製品製造業界は、原料である生乳を加工・製造し、乳製品を生産する産業である。牛乳は生乳を加熱殺菌して製造される。 生乳は、乳牛頭数が生産の増減要因となるが、乳牛が出産して初めて乳を出すので、生産まで一定の期間を要する。そのため、生産量を短期間で増やすことはできず、逆に余っているとはいえ搾乳を止めることはできない需給調整が難しい特性がある。

また、生乳は牛乳として飲用されるだけでなく、加工することによって、様々な乳製品が作られる。生乳の配分は、日々の需給に基づいて牛乳や生クリームなどの日持ちのしない製品に充てられ、残りが脱脂粉乳やバターなど日持ちのする製品に向けられる。 主要な製品として、飲用牛乳、濃縮乳、発酵乳、クリーム、バター、チーズ、乳飲料、乳酸菌飲料、アイスクリームなどがある。原材料である生乳の価格変動だけでなく、乳製品の消費動向、季節需要が収益に影響を与える要因となっている。

流通で重要な指定団体

牛乳・乳製品の流通の流れとしては、主に酪農家から全国の指定生乳生産者団体(指定団体)に委託販売されて、乳製品メーカーに飲用牛乳等用生乳と加工原料用生乳のそれぞれで相対交渉して取引価格(乳価)が決められる。その後、乳製品メーカーから、卸売業者や小売業者に製品が納入されるほか、パン工場や飲料メーカーに販売されて、消費者に届く。

この流れの背景として、生乳は毎日生産されるものの、腐敗しやすく貯蔵性がない液体であることから、短期間で乳製品メーカーに引き取ってもらう必要があり、酪農家は価格交渉で不利になる傾向があった。そこで、指定団体が多くの酪農家から販売委託を受けることで、価格交渉力を強化して、乳製品メーカーと対等に交渉することが可能となった。また、指定団体は、輸送コストの削減や需給変動リスクの分散負担等に取り組むなど、 日本における生乳流通の仕組みの基本として合理的な流通と価格形成を図る団体 として重要な存在となっている。

業界全体で進む価格改定

近年では、生乳輸送によるドライバー不足が課題となるほか、生乳の生産費で大きなウェイトを占める飼育費が燃油・資材の高騰などにより高止まりしている。生産コストの上昇を受けて、乳価が引き上げられたことに加え、乳製品メーカーにおいても包装資材や物流費などが高騰していることで、業界全体で価格改定が行われている。

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