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家電業界の動向と展望

(2024/02/29更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■家電製造業の業績動向
■家電小売業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図


■業界の概要

苦境に立たされる国内メーカー。一方で新しい流れも

家電とは、エアコンや洗濯機などの家庭用電気機器(白物家電)と、テレビやカーナビシステムなどの民生用電子機器(黒物家電)を総じていう。主要メーカーにはソニーやパナソニックなど日本を代表する企業が並ぶ。

近年、日本メーカーは海外メーカーに押され、優位性は年々薄れている。大手電機グループは事業再編を進めており、2016年には東芝が家電事業を中国の美的集団グループへ売却、2021年には日立製作所が、海外市場の白物家電事業をトルコ企業のアルチェリクと合弁化(日本国内の家電事業は継続)した。

一方、異業種からの新規参入が進むほか、バルミューダやBRUNOなど「おしゃれ家電」と呼ばれるデザイン性の高い家電に注力する新興メーカーも出てきている。

4K・8Kテレビ、有機ELテレビに期待、コネクテッドTV利用が定着

テレビは、液晶技術の成熟により差別化要素が減少し、海外市場ではアジアメーカーとの競争が激しい。国内市場では、2011年の地デジ完全移行時に購入されたテレビ製品の買い替えや、4K・8K衛星放送対応テレビ、有機ELテレビなどの需要が期待されたが、近年は若者のテレビ離れなどから、出荷台数は減少傾向にある。

また、動画配信サービスの普及によりインターネット回線と接続できるコネクテッドテレビ(CTV)としての利用が定着しつつある。


■市場の動向と展望

2021年の市場動向

コロナ禍の影響続く、白物家電の国内販売金額は減少

経済産業省「生産動態統計調査」によると、2021年の白物家電の国内販売金額は前年比1.0%減の2兆3,657億円だった。コロナ禍の影響が継続したため、2年連続の減少となった。

夏の天候不順で、販売金額に占める割合が大きいルームエアコンが同5.6%減の7,630億5,200万円にとどまった。

黒物家電出荷金額は減少となるも、薄型テレビは好調を維持

電子情報技術産業協会によると、2021年の黒物家電の国内出荷金額は、前年比1.1%減の1兆3,126億円だった。主軸を占める薄型テレビの出荷台数は同0.7%減の538万7,000台と、減少ながら2年連続で500万台を維持した。2011年の地デジ完全移行時に購入されたテレビ製品の買い替え需要が後押ししたとみられる。

2022年の市場動向

白物家電の販売金額、節電・在宅時間増の買い換え需要でコロナ前の水準超える

経済産業省「生産動態統計調査」によると、2022年の白物家電の国内販売金額は、前年比12.5%増の2兆6,603億円となり、新型コロナ前の2019年水準(2兆4,678億円)を7.8%上回った。

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