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産業機械業界の動向と展望

(2026/08/31更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■重工業・重電機器製造業の業績動向
■産業用ロボット・FA機器製造業の業績動向
■その他の産業機械製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ

■業界の概要

多様な対象範囲と参入構造

産業機械とは各産業分野の工場や事業所において使われる機械・装置の総称である。ここでは、重工業製品・重電機器、産業用ロボット・FA機器、特定産業用機械(食品加工機械、繊維機械、農業機械など)、汎用産業装置(ボイラ・原動機、ポンプ、送風機、マテリアルハンドリング機器など)のほか、産業機械部品(軸受、空気圧部品、減速機、モーターなど)も対象とする。

印刷機械建設機械工作機械半導体製造装置なども広義の産業機械であるが、市場特性や需要構造が異なるため、ここでは別業界として掲載する。

参入企業には、造船・重機械・鉄鋼業などと兼業する大手メーカーと、特定分野に特化した専門装置を扱う専業メーカーが混在する。後者にはその分野で世界トップレベルの企業も多く、国際競争力は高い。国内市場が成熟する中、各社は海外展開を強化している。

事業モデルも製品分野により異なる。ロボット・FA機器や産業機械部品の需要は、自動車、電機・電子、一般機械など民間製造業の設備投資との連動性が高い。重電機器やポンプ、水処理装置などの需要は、電力、上下水道、廃棄物処理、防災・国土強靱化といったインフラ投資の影響を受ける。空調、厨房機器、マテリアルハンドリング機器の需要は、物流業、流通業、飲食業、宿泊業などにおける設備新設・改修や、省力化・自動化投資の影響を受ける。

省人化、GX、フィジカルAIなどが成長機会に

国内では、生産年齢人口の減少と技能人材不足にともなう、企業の自動化、省人化、遠隔監視への投資が、業界の成長を支えている。

脱炭素化は、より高効率なモーター、空調、ボイラ、ポンプ、圧縮機、インバーターなどへの更新需要を後押ししている。加えて、顧客企業は導入価格だけでなく、使用段階の消費電力、保守費用、耐用年数を含むライフサイクルコストを重視するようになっている。

今後の成長機会は、AI・センサー・ロボットを組み合わせた自律化、物流・食品・農業など自動化余地の大きい分野への展開、既存設備のエネルギー効率改善などである。

また、AIが実世界で自律的に判断・行動する「フィジカルAI」が国の成長戦略で重点分野として位置づけられたことから、産業用ロボットやFA機器をはじめとする産業機械分野にとっても、自律制御技術の実装が新たな成長領域として注目されている。

一方、海外メーカーとの競争、経済安全保障に関連する輸出管理や各国規制への対応、サイバーセキュリティなどが構造的リスクとなる。製品単体の性能に加え、データ連携、システム統合、保守サービス、供給網の強靱性まで含めて価値を提供できるかが、メーカーの競争力を左右する。

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