■業界の概要
■市場の動向と展望
■管工事の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
管工事とは、新築建物や既存建物における水道、ガス、空調、暖房、排水設備の設置、修理、保守を行う。
具体的な主な工事内容として、新築建物の設備配管工事、既存設備の修理・保守工事、リフォームやリノベーションに伴う配管工事、官公庁や地方自治体からの公共工事が挙げられるが、建設業界全体の景気動向、公共事業予算、住宅市場の動向、技術革新(特にエネルギー効率化関連)などにより、需要動向は大きく左右される。
かつては、業界内に元請け・下請けの階層構造が色濃く残っており、総合工事業者(ゼネコン)の下請けとなることが多かったが、近年は施主が専門工事を直接発注する「分離発注」も増えてきている。
分離発注は、業者に品質向上の動機を与える一方で、コストを適切に価格転嫁できない場合には悪循環を引き起こすため、業者は品質向上とコスト管理のバランスを取ることが求められる。業界全体における価格転嫁の適正化や技術者の育成支援など、課題も多い。
市場としては、新型コロナによる落ち込みから回復し、老朽化したインフラの更新需要や底堅いホテルや商業施設の建設需要により、緩やかな安定成長で推移している。