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菓子・パン業界の動向と展望

(2026/02/27更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■菓子製造業の業績動向
■パン製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ

■業界の概要

伝統的な老舗や地域密着型店舗が多数存在

菓子業界は、洋菓子・和菓子・生菓子・干菓子・氷菓など、食事以外に楽しむ嗜好品を製造・販売する企業で構成される。その種類は、クッキー・ビスケット、チョコレート、スナック・米菓、アイスクリームなど多岐にわたり、贈答用も根強い。

明治以降に西洋菓子が広まり、戦後の高度経済成長期には大量生産の発展が市場拡大をけん引した。国内には、明治、森永製菓、ブルボン、不二家といった明治・大正期に創業した大手老舗メーカーが存在する一方、全国各地には歴史ある和菓子専門の老舗が多く残る。近年は訪日外国人観光客の増加により、スーパーやコンビニで購入できる菓子類から伝統的な和菓子まで、広く関心が高まっている。

パン業界は、パンの製造・販売を行う企業から構成される。パンは戦後の米不足や学校給食を通じ、食文化として普及し、現在は米と並ぶ主食として定着している。

大規模工場を持ち大量生産を行うメーカーと、手づくり製法で地域の消費者に直接販売する店舗に大きく分けられるが、地域密着型の「町のパン屋」が数多く存在する点が特徴の1つでもある。

国内市場は成熟も、海外市場の開拓、高付加価値商品の開発に注力

菓子・パン業界は、小麦や乳製品、カカオなど原材料の多くを海外からの輸入に依存しており、原材料価格や為替の変動による影響を受けやすい。また消費者の嗜好変化にも収益が左右されやすいため、新製品の投入やマーケティング戦略が重要な要素となる。

近年は、気候変動による不作を要因とした原材料価格の高騰に加え、燃料費や物流費、人件費などのコスト上昇により製品の値上げが続いている。

国内市場は安定しているものの、少子高齢化・人口減少による市場縮小が懸念されており、業界各社はアジアを中心とした海外市場の強化を加速している。またコロナ禍以降は、消費者の健康志向の高まりにともない、低カロリーや機能性食品などの高付加価値商品の開発に加え、紙製パッケージやパウチ包装といった環境に配慮した包装形態の展開などにも注力している。

また、季節やイベントに合わせた商品の投入、期間限定商品や地域限定商品なども多く、スーパーやコンビニエンスストアなどの市販用だけでなく、観光地での土産用、贈答用など多様な販売チャネルも特徴となっている。

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