■業界の概要
■市場の動向と展望
■食品卸売業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ
食品卸業界とは、国内外の食品メーカーや生産者から商品を仕入れ、小売業者、外食産業、中食・給食事業者などへ供給する中間事業者層を指す。取扱商品は、加工食品、生鮮食品、飲料、酒類、冷凍食品など幅広い。また商品仲介だけでなく、物流機能、在庫管理、販売促進、情報提供なども担い、メーカーと小売・外食業者の間に立ち、双方のニーズを調整する役割を果たすことで、流通の効率化と安定供給を実現している。
日本の卸売業の歴史は古く、江戸時代末期の問屋制度のもとで発展。高度経済成長期には流通構造の整備と物流体制の高度化が進み、多様な中小卸業者が全国に存在した。1990年代以降は、大手商社系列の再編やM&Aが活発化し、現在、業界上位には年間売上高が2兆円を上回る企業も誕生している。
また長期的に国内市場が縮小傾向にある中、東南アジアなど成長性の高い海外市場への進出や現地企業とのM&Aも進む。
国内では、人口減少や内需縮小という構造的課題を抱える一方で、共働き世帯や高齢者層の増加、時短・簡便性ニーズの高まりなどを背景に、ミールキットや冷凍食品の需要が拡大。食品卸売業界各社はプライベートブランド(PB)商品の拡充や高付加価値化に向けた独自商材開発を加速させている。
また「物流の2024年問題」や外食・中食市場の拡大、EC普及により物流量増加が課題となる中、共同配送やDXによる物流効率化、販売支援などの領域におけるサービス提供も拡大している。一方で、業界内競争は激化しており、差別化に向けたIT投資やサービス高度化が不可欠となっており、コスト構造改革や新規事業領域への積極的な展開が求められている。