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レジャー施設業界の動向と展望

(2026/01/30更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■遊園地・テーマパーク、日帰り入浴施設の業績動向
■フィットネスクラブの業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ

■業界の概要

レジャー施設の定義

レジャー施設とは、生活者が余暇時間における娯楽・休養・健康増進などの目的で利用する、有料のサービス施設全般を指す。その中から、ここでは「遊園地・テーマパーク」「日帰り入浴施設」「フィットネスクラブ」の3分野に焦点を当てる。

「遊園地」とは、常設の遊戯施設(コースター、観覧車など)を有し、有料でそれを利用させる業態を指す。「テーマパーク」とは、特定のテーマのもとに施設全体の環境づくりを行い、テーマに関連する常設かつ有料のアトラクション施設を利用させる業態を指す。

「日帰り入浴施設」は宿泊をともなわずに入浴施設を利用させる業態で、スーパー銭湯、スパ、サウナ、岩盤浴、スポーツ施設併設浴場、エステの泥・酵素風呂などが含まれる。

「フィットネスクラブ」とは、室内プール、トレーニングジム、スタジオなどの室内運動施設を有し、有料で利用させる業態を指す。

優勝劣敗が進む遊園地・テーマパーク

1983年の東京ディズニーランド開業、2001年の東京ディズニーシーおよびユニバーサル・スタジオ・ジャパンの開業により、国内では巨大テーマパーク時代が本格化した。これら大手が大型投資により新エリア開発やリニューアルを図る一方で、中・小規模施設は入場者減や施設老朽化などにより苦戦が続き、二極化が進む中で閉園した遊園地・テーマパークも多い。

主な収益源は入場料・施設利用料、直営物販、直営飲食であり、売上高は入場者数に強く連動する。そのような中、需要に応じて価格を変動させるダイナミックプライシング(変動料金制)、アトラクションのファストパス(有料優先利用制度)、ショーやパレードの有料優先鑑賞エリア設置など、客単価向上のための施策が次々に取り入れられている。

非日常的な体験価値を提供する性質上、消費者からはぜいたく品に分類されやすく、景気動向の影響を受けやすい。また天候などの外部要因に左右されることも多く、近年はコロナ禍により業界全体が大きな打撃を受けた。

コロナ後は、インバウンドの再拡大が追い風となっている。円安が訪日客の購買力を高め、テーマパークの物販・飲食・ホテル滞在を含む周辺消費の拡大に寄与している。

入浴をレジャー化した日帰り入浴施設

家庭内風呂の普及で「町の銭湯」が衰退する一方、1970年代の健康ランド、1980年代後半から1990年代にかけてのスーパー銭湯の登場が「入浴のレジャー化」を促し、新たな市場を生み出した。

近年はレジャー産業との融合も進み、テーマパーク併設型や駅隣接型など、利便性や娯楽性を高めた施設構造が増加している。また、公営主体の地域振興型施設から全国チェーンが運営する民営型まで、運営主体も多様化している。

主に入浴料を収益基盤とし、付帯の飲食、ボディケアサービス、物販などの追加課金で客単価を積み上げるモデルが一般的である。

費用面は人件費・水道光熱費・修繕更新費などの固定費比率が高く、稼働率・リピート率の向上が収益のカギとなる。近年はとくに光熱費の上昇が著しく、価格改定や会員制度見直しなどで利益を確保する動きが広がっている。

小型店が増加するフィットネスクラブ

フィットネスクラブ市場は、健康志向や長寿化、企業によるウェルネスプログラムの採用増などを背景に成長してきた。

トレーニング機器、スタジオプログラム、スイミングレッスンなどを提供する総合型クラブから、24時間型ジム、パーソナルジム、ヨガやピラティスに特化した専門型スタジオまで多様な業態がある。近年は24時間型が増加しており、セルフ利用を前提とした無人・省人型業態の存在感が急速に増している。また、低価格のコンビニジム(コンビニ感覚で手軽に通えるジム)業態も、利用者の裾野を拡大している。

主な収益源は個人・法人会員の月会費であり、補助的収益として物販、飲食、パーソナルトレーニング、スクール事業等がある。費用面では店舗賃料、水道光熱費、インストラクター・スタッフ人件費、機器リース料が主要項目となる。近年は光熱費高騰やトレーナー不足にともなう人件費増が、収益を圧迫する要因となっている。

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