■業界の概要
■市場の動向と展望
■エステティックサロン、理美容業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ
エステティック業界は「フェイシャルケア」「ボディケア」「脱毛」「痩身」「リラクゼーション」などの非医療的施術を提供するサービス産業である。医療美容とは異なり「医業類似行為」を避ける範囲で施術を行うことが求められる。国内では個人経営から大手チェーンまで幅広い規模で展開されている。これまで女性対象が主流だったが、近年は男性向けサービスやシニア層への対応も進んでいる。
医療行為との境界、低価格競争による利益率低下、人材の確保および人材育成などが課題となる一方で、長期契約・一括前払いの料金体系が多いため解約時のトラブルや誇大広告、強引な勧誘による消費者トラブルが問題化している。そのため消費者が安心・安全にサロンを利用できるよう、法的ガイドラインの整備、教育制度の充実、透明性の高い料金体系の導入が求められる。
理美容業界は理髪業と美容業を包括するサービス産業であり、理髪業は主に男性向けのカットやシェービングを中心とし、美容業は女性向けのカットやカラー、パーマ、メイクなどを含む。近年ではジェンダーレス化にともない、両者の境界はなくなりつつある。国内では美容師法・理容師法に基づき、国家資格を有する者が施術を行うことが義務付けられており、衛生管理や安全性の確保が業界の基本要件となっている。
近年は慢性的な人手不足に加え、業界内の価格競争が激化する中、サブスクリプション型サービスやシャンプーやスタイリング剤などのオンライン販売の導入、高齢化社会の進展にともなう訪問美容や介護施設向けサービスの需要拡大、インバウンド観光客向けサービス、多言語対応のサロンなど、新たな収益モデルの多様化が進んでいる。
厚生労働省が公表している「衛生行政報告例(令和5年度)」によると、2023年度末時点で美容所は27万4,070施設(前年度比1.5%増)と増加傾向で推移している一方、理容所は11万297施設(同1.7%減)と減少傾向となっている。理容業の減少傾向には、法制度やジェンダーレス化などの消費者意識の変化など様々な要因があり、今後も減少傾向は継続すると見られる。