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自動車関連サービス業界の動向と展望

(2026/01/30更新)

【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■駐車場業、カーシェアリング業の業績動向
■オートリース・レンタカーの業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図
■関連コンテンツ

■業界の概要

「所有」から「利用」への転換により、多様なサービスが展開される

自動車関連サービス業界は、駐車場・カーシェアリング・オートリース・レンタカーなど複数の分野で構成され、個人と企業双方の移動ニーズに応じた多様なサービスを提供する。これらのサービスは、車両を保有せず必要なときに利用できる利便性、都市環境の効率的なスペース活用、コストの最適化といった価値を実現している。自動車の「所有」から「利用」への価値観転換を背景に、大きな変革期を迎えている。

業界全体として、デジタル化、EV化、データ活用、MaaS(Mobility as a Service)推進が共通テーマとなっており、各サービスが独立して発展するだけでなく、駐車場を拠点にカーシェア車両を配置するなどサービス間連携が進むことで、より統合的なモビリティーエコシステムが形成されつつある。今後は、環境負荷低減、都市のスマート化、ユーザー体験の価値向上が重要な成長要因となり、産業全体として持続可能で効率的な移動サービスの提供が求められる。

1.駐車場業

駐車場業は、都市部を中心に需要が高い駐車スペースの提供・運営を行い、時間貸し駐車場(コインパーキング)や月極駐車場、商業施設付帯駐車場など多様な形態がある。自動車保有率の変動、都市の再開発、観光地の集客状況など外部環境の影響を強く受けるのが特徴である。

近年はIoTを活用した満空情報のリアルタイム提供、キャッシュレス決済の普及、ナンバー認識によるゲートレス化が進み、効率的な運営と利用者の利便性が向上している。また、駐車場用地の高度活用としてEV充電器の設置やカーシェア車両の配置、物流拠点としてのラストワンマイル活用など、新たな収益機会の拡大も注目されている。

2.カーシェアリング業

カーシェアリング業は、会員が必要な時だけ自動車を共同利用できる仕組みを提供するサービスで、都市部を中心に急速に普及している。車両を所有する負担を避けつつ、短時間・少距離の利用に最適化されており、若年層や単身世帯の利用が増加している。24時間無人貸出、スマホでの予約・解錠、燃料費込みの料金体系など利便性の高さが特徴である。

近年ではステーション数の増加だけでなく、EVシェアの拡大や法人利用のニーズも高まり、環境負荷軽減策として自治体との連携も進む。また、モビリティ全体の変化とともに、配車データを活用した車両配置の最適化や、公共交通と組み合わせたMaaSの一環として役割が強まっている。

3.オートリース・レンタカー業

オートリース・レンタカー業は、車両を購入せずに一定期間利用したい個人・法人に対して、車両を貸し出すサービスを提供する。

オートリースは主に法人向けで、長期契約により車両調達・維持管理・税金・保険などを包括的に提供し、企業の管理負担やコストの平準化を実現する点が強みである。

一方、レンタカーは短期利用が中心で、観光・出張・代車など用途が幅広く、近年ではネット予約や無人貸出システムの普及により利便性が向上、EV導入も進んでいる。また、サブスクリプション型サービスの拡大により、個人向け長期利用の需要も増加している。

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