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2050年に温室効果ガス(GHG)の排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の実現が国際公約となり、全体のうち1~2割を占めると言われる中小企業の排出量削減も必須事項となった。

今後は中小企業においても、カーボンニュートラルと自社の成長を両立させるために、GXへの取り組みが経営上の重要課題となっていくだろう。

そのような中、帝国データバンクではSDGs、クリーンエネルギーなどへの関心を有する中小企業を対象に、GX への取り組み動向についてアンケート調査を実施した。

■調査の概要 「GX への取り組みに関するアンケート調査」

【調査期間】 2023年5月22日~6月2日
【調査方法】 郵送調査

【調査対象】 帝国データバンク企業概要データベース「COSMOS2」収録企業のうち、以下に該当する企業6,326社
規模:中小企業基本法に定める「中小企業」
法人格:株式会社、有限会社、合同会社
その他:取材等により、SDGs、クリーンエネルギーなどへの取り組みが判明

【分析対象】 1,176社(回答率18.6%)

回答企業の属性.jpg

1.GX 推進政策の認知度

2020年10月、菅首相(当時)は所信表明演説にて、2050年までに温室効果ガス(以下、GHG)の排出量を全体としてゼロにすることを表明した。この「2050年カーボンニュートラル宣言」について「知っている」と回答した企業の割合は、84.5%(994 社)であった(図表1)。また、そのための実行計画である「グリーン成長戦略」の認知度は、61.6%(724 社)であった。

図表1.jpg

2023年2月に、「GX実現に向けた基本方針」「GX 推進法」が閣議決定された(後者はその後5月に成立)。これらは今後の日本のGX の推進を加速させるものであるが、その認知度は37.2%(438社)にとどまった。

2022年2月には、GX に取り組む企業群と官・学・金融による議論・実践の場となる「GX リーグ」の基本構想が公表されたが、その認知度も29.3%(344社)にとどまった。現状、賛同企業の大多数は大企業で占められており、中小企業の関心は限られている。

2050年までに国としてGHGの排出量を実質ゼロにしなければならないことは認識されているものの、そのための政策については、まだ認知の途上にある。

2.GX 推進政策が経営に与える影響

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