【目次】

■業界の概要
■市場の動向と展望
■カメラ・レンズ、時計製造業の業績動向
■計測機器製造業の業績動向
■統計データ、関連法規・団体
■業界天気図

■業界の概要

カメラ市場は縮小、計測機器は設備投資に左右される

カメラは、高性能カメラ機能付きスマートフォンの普及によりレンズ一体型コンパクトカメラの需要が衰退した。ミラーレスカメラが健闘しているものの、コロナ禍による長期の外出自粛や行動制限が市場を直撃し、市場は数量・金額ともに縮小傾向が続く。近年のカメラ市場では、高単価の中高級機が市場を支えているほか、防犯や監視機能を目的とするネットワークカメラの需要も伸長している。

時計は、個人消費やインバウンド需要の影響を受ける中、世界市場に向けたブランド戦略を強めている。

計測機器の生産高は、自動車や半導体、情報通信など国内外の設備投資の動向に左右される。

■市場の動向と展望

2021年の市場動向

カメラと時計は消費回復の兆し、計測機器は設備投資再開で復調

カメラ映像機器工業会の発表によると、2021年のデジタルカメラの総出荷台数は836万台（前年比5.9％減）と減少したが、ミラーレスカメラが好調で、出荷金額は4,889億円（同16.4％増）となった。

経済産業省の発表によると、2021年の国内の時計生産数は 、北米向けを中心に前年比25.4％増の1億6,995万個、生産金額は同3.0％増の573億円だった。

計測機器の2021年の生産金額は、同16.0％増の4,907億円だった。

2022年の市場動向

カメラと時計は消費回復、計測機器は堅調な設備投資が継続

カメラ映像機器工業会の発表によると、2022年のデジタルカメラの総出荷台数は801万台（前年比4.2％減）と減少傾向が続いたが、高価格商品であるミラーレスカメラがけん引役となり、出荷金額は6,812億円（同39.3％増）とコロナ前の2019年を上回った。