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デジタル変革が進むなか、現場の“音”に着目し、課題解決に挑む企業がある。2024年10月28日に東証グロース市場へ新規上場したHmcomm株式会社(読み方:エイチエムコム、東京都港区)だ。

同社は、音声認識技術を活用したAIプロダクトでビジネスをサポートするほか、製造現場やインフラ施設で発生する異音をAIで検知し、設備トラブルの未然防止や保守作業の効率化を支援する。

音×AI」という独自のアプローチで課題解決を目指すHmcommは、DX推進に悩む企業に新たな選択肢を提供している。今回は、同社代表取締役社長CEOの三本氏に新規株式公開(以下、IPO)までの道のりと今後のビジョンを聞いた。

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Hmcomm株式会社 代表取締役社長CEO 三本 幸司 氏

-事業内容とその特徴についてお聞かせ下さい

当社は国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下、産総研)の音声認識技術を活用し、音声特化型AIの研究開発と製品・サービス提供を行うテックベンチャーです。対象とする“音”は幅広く、音声会話をテキスト化する音声認識技術のほか、工場での異音検知、トンネルなどインフラの打音検知といった分野で、異常や故障を分析・検知するサービスを展開しています。

特に強みとしているのは、高精度な音響分析と、お客様の業務に合わせた柔軟なカスタマイズです。

多くのAI SaaS企業がパッケージ型の標準製品を提供する中で、当社はお客様のシステムとシームレスに連携し、分析結果を自動で反映できるワンストップソリューションを提供しています。この「お客様ごとのニーズに最適化された音AIソリューション」こそが、私たちの最大の特徴です。

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出典:Hmcomm株式会社 2025年3月事業計画及び成長可能性に関する事項

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