TDB REPORT ONLINE

再生可能エネルギー(以下、再エネ)は、世界的な脱炭素(カーボンニュートラル)の潮流に加え、燃料輸入に左右されにくいエネルギーとして安全保障の観点からも重要性が増している。2024年度の日本の電源構成を「総合エネルギー統計」でみると、化石燃料67.5%(前年度比1.1pt減)、原子力9.4%(同0.9pt増)、再エネ23.0%(0.1pt増)となっている(発電電力量ベース)。再エネの内訳は太陽光9.9%、水力7.4%、バイオマス4.2%、風力1.2%、地熱0.4%である。

再エネの導入が進む一方で、送配電網などの系統制約や出力変動、地域合意、電力買い取り制度の変化といった課題も山積している。再エネは「施設を建てて終わり」の産業ではなく、持続可能な運用が求められる。政策や制度、技術などの論点が絡み合い、再エネ業界の主戦場は「量の拡大」から「安定運用」へと移りつつある。


【目次】

1.日本の再エネ業界の概要
2.業界のなりたち
3.市場動向(規模・電源構成)
4.主要プレイヤー
5.業界の課題
6.今後の展望


この続きを読むには会員ログインが必要です。
ログイン

関連記事