前回(第3回:「計画的な取り組みと対話の重要性」)は、計画的な事業承継には現経営者(以下、経営者)と後継者との対話が不可欠で、①課題の洗い出し・認識共有・解決への取り組みを「見える化」し、②未来を見据え、「事業の磨き上げ」(経営改善)を中核に据える―ことの重要性を解説した。
しかし、企業の現場に立ち会うと、その「対話」のきっかけがなく、「話を切り出せない」という経営者・後継者双方の声が多いと感じている。そこで第4回は、経営者と後継者が対話を行うにあたり、どのように「場」・「機会」を作ったらよいか、実際に事業承継を行った中小企業の事例を紹介する。