IPOを取り巻く環境が変化するなかで、上場のタイミングや規模、投資家との向き合い方に悩む経営者も少なくない。数多くのIPO案件を手掛ける野村證券(株)公開引受部次長の市ヶ谷厚志氏へのインタビューでは、2025年のIPO動向の分析を通じて、大型化の進展や機関投資家の選別姿勢、さらに「S-1方式」など新たな上場手法の活用実態に注目。さらに東証グロース市場の制度改革が上場判断や成長戦略に与える影響、これからIPOを目指す企業に求められる視点と実務上のポイントについて聞いた。

野村證券株式会社 公開引受部 次長兼引受四課長 市ヶ谷 厚志 氏
新規上場社数は、一昨年の2024年が86社であったのに対し、2025年は65社(前年比21社減)と、大きく減少しました。
一方で、オファリングサイズについて見ると、合計で約1兆3,000億円規模となりました。これはソフトバンクの大型上場があった2018年以来の規模です。つまり、社数は減少したものの、個々の案件の規模は比較的大きかったと言えます。