2025年は、国内外の政治経済において、不確実性がより高まった1年だった。世界経済は、過去数年の急速な金融引き締めの影響を残しつつも、金融緩和への転換が進んだ過渡期となった。
米国では年後半に利下げが開始され、政策金利は徐々に低下し、他国や新興国でも同様に金融緩和の動きが広がった。この結果、金融環境は改善方向に向かい、ドル安や資金流入を背景に新興国市場は回復基調を示した。
一方で米国を中心に株式市場は高値圏を維持したが、年前半は米国のトランプ政権による通商政策や地政学リスク、とくに関税問題や米中対立の影響により、企業の投資判断やサプライチェーンの再編が注目された。
総じて2025年は、インフレと高金利のピークアウトを受けて金融環境の変化とともに、制度改革や地政学リスクが重なり、世界的に「量から質」への転換が進み、企業・投資家双方に構造的な対応が求められた年となった
日本国内では、株価が史上最高値圏に達し、2025年12月30日の日経平均株価の終値が史上初の5万円台を記録するなど、表面的には好調であった。しかし、一方では円安や物価上昇、金融政策の転換が経済に影響を与えた。
また、M&AやTOB、株式の非公開化が増加する一方で、IPOが減少するなど、資本市場の構造変化が進み、成長企業の資金調達や出口戦略にも変化が見られた。特に東京証券取引所(東証)の市場改革により、上場企業にはより高い成長性や企業価値向上が求められ、各社の取り組みに注目が集まった。
2025年のIPOを振り返るとともに、2026年の前半の動向をふまえて、今後の注目点を探る
1.2025年のIPO社数
2.2025年の株式市場
3.2025年IPO の特徴(市場、規模、地域、業界、業歴)
4.2026年IPO の動向、今後の注目点